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この部屋の話は、世界設定、性格捏造、文章崩壊、お馬鹿でたまに下品です。
キャラのイメージを壊したく無い方はお避け下さいませ。

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外への扉を開けると、乱気流の様に吹きすさぶ風が頬を叩く。
結界で防がれた空間を闘気で割り裂いて、強引に押し通ろうとする人物…

それを見たポップは、思わず力が入っていた肩をがくりと下げた。

「おい!何やってんだ!!ダイ!」

「あ、ポップ居た!」

ポップへと至る道を阻んだ結界に、ちょっぴり全力で竜の紋章を解放し、
竜闘気を出しかけていた竜の騎士ダイは、
ポップの姿を認めたとたんにふと普段の気配を取り戻した。
同時に無理無理出来た亀裂に体を入れ込んで、結界の中に転がりこんだ。

「いたた…」

「いたたじゃねーよ、この辺り一体吹っ飛ばす気かっ」

尻餅をついているダイに歩み寄り、その頭にゴツリと拳骨を落としてから、

「ほらよ」

引き起こす為に手を差し伸べた。

「ありがとう」

その手を取ろうと視線と手を引き上げて、
ダイの動きが止まった。

「ん?どうした?」
「……ポップ…スライム服に入れてる?」

「はぁ?スライム?何寝ぼけた事言ってんだ」

「だって」

「何だよ」

ダイの手がポップの差し出した手を通り越し、懐へ伸びた。
むに。

「…!」

形容しがたい感覚に、びくんと肩を竦ませて、
ダイの片腕を辿って自分の胸元へ目を落とした。

たゆんと重そうに揺れる二つの存在感。
その片方を鷲掴みされていた。

「…やっぱりスライム?」

更に感触を確認する様に動かされるダイの掌に、

「なぁにすんだてめ――――っ!!」

得も言われぬ怒りが湧き上がり、
瞬時にベタンをダイに喰らわせた。

「ぎゃん」

恐ろしい重圧で3メートル位の深さにまで陥没した地面の中心に、めり込む。

もちろんポップもダイがたんこぶ程度で済むくらいのコントロールはしていたのだが、
それがゆうに頑強な竜を3、4匹圧死させる事からその威力は凄まじい。

「痛ーっ!ご、ごめんポップーっ!」

ゴリゴリと全身を地面に押さえつけられ、降参と悲鳴を上げたダイは、
ふと止んだ圧力にほっと息を吐いた。

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「びっくりしたなぁ」

穴から出て、まだ何だか憤りが収まらない様子のポップの前に立つ。

「ポップ、何時の間に女になっちゃったのさ」

「なってねーよ!」
ムッとしたように口を尖らせる。
只でさえ母親似の容姿はコンプレックスなのだ。
昔はさしてそう思わなかったが、親友で自分より小さかったダイがこうも健やかに逞しく育つと、
並ぶ自分の体の貧相さが気になるお年頃だ。

「だって…それ本物なんだろ?」

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仁王立ちしたポップは何時もの見慣れた姿、
しかし緩やかな着心地の筈の魔法衣が、今は上半身前だけエラく窮屈そうに迫り出している。

いくら世間知らずなダイとて、
客観的にみてそれが大層立派な女性的な胸であるのはわかる。

先程の暴挙は、まさか同性のポップにそれが在るはず無いとゆう先入観から出た行動であって、
何ら含みは無かった。
でなければいきなり女性の胸を掴むなど、ダイがするはずがない。

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「こ、これには色々事情があんだよ」

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「何の事情?」

「企業秘密だっ、ほら兎に角、中に入るぞ」

それ以上突っ込まれると困る。
何と言ってもこれはレオナがダイに何とか恋愛に目覚めてもらう為の、必殺技なのだ。
此処でバレたら有給休暇で遊楽の旅所か、永遠の眠りに旅立たされそうだ。

それに何時まで外に突っ立っていると、万が一この姿を他の誰かに目撃されたら、
明日から『変態大魔道士様』の有り難くない二つ名に変更されてしまうだろう。
それは絶―っ対に嫌だ。

実験がダイにバレたのは予想外だったが、レオナとの関連性を気付かせなければいい。

「話はそれからだ」

ダイはポップを見つけ出した時点ですっかり御満悦だったのだが、
不意になんでポップがこんな姿になってるのかも、大いに気になった。

(ポップが女になったら、何にも障害は無いのにな…)

そんな事を思いつつ、先に立ってドアを潜るポップの背中を見詰めた。

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乱雑に物が置かれたテーブルの端っこを片付けて、お茶を用意しながら、
ポップはさり気なくレオナから預かった小瓶を物の陰に隠した。

「この姿じゃ落ち着かねえな、待ってろ今戻るからよ」

言いつつアンチテーゼ薬を手に取る。

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「えー?」

「えーって何だよ」
「いや、その…」

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さっきチラリと思った不純な願望がつい口にでてしまった。ダイは慌てて言い訳を探す。

「さっき秘密って言ったけど、ポップ胸おっきいの好きだから、自分でなったのかと」

途端にポップが今座ったイスを、ひっくり返し物凄い勢いで立ち上がった。

「好きでなるかバカダイっ!ああん?!なんだ?俺は変態かッ?!」

至近距離で怒鳴られ、只でさえ耳の良いダイはきーんと耳鳴りがする。

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「そんないきなりMAXでキレなくても…」

「キレるっつの!」

そんな誤解を受けたままこの天然勇者を野放しにしたら、どこで誰に伝わるか判ったものでない。

「断じて違うからな!いーか、コレは仕方無くなってんだぞ」

さっきちょっと触ったり覗いたりしたけど、とゆうのはこの際当然無視する。

「そーなんだ?」

「そーだ!だいたい自分の胸に自分で《ぱふぱふ》とかが出来る訳じゃあるまいし」

「《ぱふぱふ》って何だっけ?どこかで聞いたような…」

ダイが小首を傾げて記憶を探る。

「《ぱふぱふ》ってのは…つまり、あれだ」

旅を始めてほんとに最初の頃、マァムの家に泊まった時の記憶を思い出した。

「前にも教えたろ」

谷間にうずめて、ぱふぱふするのだ。
とゆうことは知っている。―――残念ながら知識としてだけだが。

「うーん、何がいいのか良く判んないな、ねぇ、やってみせてよ」

「へ!?」

とんでもない事を言い出したダイに、ポップは意表をつかれて目を丸くする。

「ポップはもうした事、あるんだろ?」

「あ、あたぼーよ」
年上の沽券としてここは否とは言えない。

「なら俺もやってみたい」

「えええ?!俺が、するのか?!お前に?」

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昔話したその時は別に、
『へーそうなんだ』
ぐらいでそれ以上興味をそそられた様子は無かったのに。

コイツも大人になったんだなぁなんて、妙な感心に頷くポップは、
ダイの目に灯る強い熱情の光になど気が付かない。

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(まあ、どうせこの巨乳もこれっきりだしな…)

へんな感慨がうかんでつい、

「いいぜ、後学の為に一丁教えてやるぜ」

答えてしまった。

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「ホント?」

ダイはそれは嬉しそうに無邪気な笑顔を、浮かべた。

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→続く。

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続いちゃったよ!!?なんだかダイが変態に…。

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2008/12/8

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